ここで綴る内容は、洪門の系譜を受け継ぎ、大哥(兄貴)達の教えから得た話を基に解説しております。
※当会までの系譜を確認するには、第六章をご覧ください。

第八章「未来への活動」

2024年7月17日/本多利也 記

<表舞台への登場>

※今はなき香港のスラム街「九龍城砦」。国家の争いの末に生まれた場所で、返還されるまでの間、様々な犯罪がはびこっていた。そんな中、教育の乏しい人間達や、貧しい生活を強いられる人間達の生きる道を与えたのも洪門のメンバー達であった。「生」とは、キレイな物語だけではないことを知ってほしい。

洪門こと、チャイニーズフリーメイソンについて、私の知る情報から、公開可能な範囲の内容をここに書き記しました。
皆さんはどう感じただろう?
洪門はこれまで表舞台に立つことはなかったが、中国の歴史と共に歩み、弱い立場の人間たちを支える組織として、裏から中国を支えてきたダークヒーロー的な存在であるということはご理解いただけたのではないだろうか?

ホワイトフリーメイソンとチャイニーズフリーメイソンの大きな違いは、その精神面のあり方である。
ホワイトフリーメイソンは大航海時代以降、白人による世界の植民地化でその力を大きく見せつけ覇道を貫いてきたが、チャイニーズフリーメイソンは戦火にまみれ、荒廃した中国から平和を求め、世界へと逃れつつも王道を貫いてきたとこと。
その様な弱い立場という背景から、洪門には成り立ちが任俠グループであったものや、ギャングのような危険なものも多く存在した。
その結果、時代は洪門をダークな存在としてきたところがあるが、近年の洪門はその舞台を表のものへと変革しつつあり、徐々にではあるが、表舞台の存在として活動し始めている。

<真実の目>

※プロビデンスの目は、至高の建築家の注意深い配慮を美しく表現したものとして、世界中のフリーメーソンに認められているシンボルです。

一般的にフリーメイソンと聞けば、自分たちの都合の良いように世界を動かしている、支配階級の人間ばかりと思われがちだが、世界にはホワイトの会員数600万人、チャイニーズ5600万人という巨大組織。
その中の無数の組織があり、組織ごとに志も違えば思考も違う。
宗教と同じで一筋縄ではいかず、必ずしも皆が同じ行動で動いているという訳ではなのだ。
そして、その力を正しく使うのか?悪しく使うのか?
これもまた、使い手次第ということなのである。

洪門の会員数は、世界でも最大級の友愛団体といえるものだが、それは結束力の賜物であるといえよう。
これらを束ねられるのは、中国の根本にある、儒教や道教の教えが関係していることは間違いない。
儒教や道教の教えは、道徳と社会の理想を非常に明瞭で分かりやすく説いたもので、中国という広大な土地と人口を束ねるには、これほど理に適う教本はないのである。
その結果が、今の中国経済や洪門の組織力を支えているのだ。

中国の人口は14億とも15億とも言われているが、近代における中国の成長率は、世界でも目を見張るものがあるだろう。
しかし、私が知る日本のメディアは、常に中国経済は良くないとネガティブな発言をし続けてきたように感じる。

実際はどうであろう?

経済やテクノロジーの進化、またアジアにおけるリーダーシップ等、どれをとっても今世紀最大の成長国であるということは、疑いようがない事実である。
我々日本人は、日本で報道されている中国の一部の悪い経済や行いだけを切り取ってみて、それを全て鵜呑みにしてしまって良いのだろうか?
日本にも悪い経済があれば、悪い行いをする人も大勢いる。
その結果が、今の日本経済を象徴しているとは思えないだろうか?
間違いなく言えることは、確実に中国は大きくなり、現在の日本よりも豊かで、アメリカが脅威と感じる大国であるということ。
これをフリーメイソン流で言うのであれば、真実を見通す目を持たなければならないということである。

<自らが行動しなければ、世の中は変わらない。>

※長崎・孔子廟より。中国の論語や儒教の教えは、真の政治とは何かを教えてくれる。日本歴史上を作ってきた人物達も、それらを多く学んできた。

中国の人口は日本と比較しても10倍以上。
共産党員だけでも9000万人はいると言われ、その数は日本の総人口に匹敵する程である。
この数字だけ見ても圧倒的であり、それが一丸となって目標に歩めば、現在のような豊かな中国になるのは必然であったと言えるのではないのだろうか?

それに比べ現在の日本はどうだろう?
政治や経済を司る人間達は、正しい国家としての政策をキチンと行えているだろうか?
全ての人がそうとは言わないが、政治家になることがゴールになっていて、中に入れば党派の移行に従うのみ。
掲げた理想を貫くものは少なく、やっていることと言えば、不正や汚職にまみれ、保身による言い訳と法律の改正ばかり。
正しい発言をするものあれば、その言葉はもみ消され、勇気ある行動を示すものは社会的に抹殺消されていく。

政治は一部の特権階級のものではない、民の為のものである。
周恩来が語った「以民促官(民を以て官を促す)」。
これこそが、正しい世の在り方ではないだろうか。

今の国民体制で政治に一票投じても、根本は変わらない。
誰かがやってくれるだろうと指を咥えていて待っていても、社会はひとつも良くならない。
混迷の時代の今だからこそ、心を一つに、社会を変えるという意思を持って自らが行動しなければ、世の中は変わらないのだ。

私達はそんな時代に、義を持って立ち上がり、互いが協力し合う會として「義恊會」を立ち上げました。
今こそ日本の洪門が立ち上がり、世を正す時ではないだろうか?

洪門の本質は義による互信互助。
世界5600万人のという会員組織の人脈を駆使し、そのネットワークから弱い立場の人間を救い、兄弟たちの暮らしを明るくすることが最大の目的である。

全世界の洪門が、新しい時代に、新しい意識を持って一致団結し、世界の平和を願うとき、更なる人間社会の繁栄をもたらすことは間違いないだろう。
願わくは、争いのない世界と、不正や汚職のない社会の実現を目指し、アナタにも未来の繁栄を切り拓く洪門の同志として、兄弟として、共に歩んでいただきたい。
心からそう願い、最後の挨拶と代えさせていただきます。

ありがとうございました。

目次第七章「洪門の規則」