ここで綴る内容は、洪門の系譜を受け継ぎ、大哥(兄貴)達の教えから得た話を基に解説しております。
※当会までの系譜を確認するには、第六章をご覧ください。
第一章「秘密結社フリーメイソン
2024年5月2日/本多利也 記
<フリーメイソン>
チャイニーズフリーメイソンの説明の前に、「フリーメイソン」について解説しておこう。
読者の皆さんはこの本を手にしている時点で、フリーメイソンの存在はご存じであろう。
ヨーロッパを中心に栄えた、世界で最も有名な秘密結社である。
皆さんが知っているということは、この段階で既に秘密結社ではないのだろうが、これまで秘密裏に行われてきた儀式や伝承、悪魔崇拝などの伝説的な噂だけが先行し、都市伝説好きにはたまらない材料となってきた。
フリーメイソンの名前の由来は、英語の「メイソン(mason)」の意味通り、「石工」「レンガ職人」からきていて、大航海時代真っ只中、16世紀後半から17世紀初頭に起源をもつ、中世の石工職人からスタートしたものであると言われている。
時代と共に石工の数が減るなか、石工以外の組合員も受け入れるようになり、哲学や宗教、人生について語り合う場を求め、集まった酒場が現在のロッジとなっていった。
現在は「自由・平等・博愛」を理念に友愛団体として活動し、近代世界における革命とエネルギーをもたらした、支配者層の組織とも言われている。
<ホワイトとチャイニーズ>
フリーメイソンと一口に言ってもいくつもの巨大な組織であるため、国やロッジが違えば、志も思考も違う。
その中でも、大きな組織として存在し、メディアでもよく取り上げられているのが、白人を中心としたホワイト系フリーメイソンと、有色人種・特にアジアを中心としたメンバーで構成されるチャイニーズ(アジア)系フリーメイソンである。
ちなみに「チャイニーズフリーメイソン」の呼称は、メンバー内ではその呼び方をしない。
正式な呼び名は「洪門(HongMen)」である。
ホワイトとチャイニーズは何が違うのか?
また、成り立ちや思想にどんな違いがあるのか?
それに関しては後程改めて説明させてもらおう。
<世界の有名人たちがメンバーであった>
フリーメイソンの代表的なメンバーとしてよく知られるのが、金融の仕組みを作ったとされるロスチャイルドや、エネルギー業界の牛耳るロックフェラー。
それに続き、金融界のモルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス。
また、歴史的人物も非常に多く、初代米国大統領ジョージ・ワシントン、作曲家ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト、人類初の月面歩行宇宙飛行士エドウィン・オルドリン。
それ以外にも、世界で活躍する指導者や大統領、ノーベル賞受賞者、スポーツ選手から音楽家に至るまで、その記録がヨーロッパを中心とした経済下で、教科書に記載される人物が非常に多い。
これらは意図的なのではないか?もしくは教育関連の資料はメンバーでないと乗ることは出来ず、その管轄はフリーメイソンなのではないか?とも噂されている。
勿論、資本の関係から十分あり得る話だ。
<日本国籍のメンバー>
全世界のフリーメイソンメンバーは約600万人と言われ、メディア露出の効果もあり、その数は近年大幅に伸びている。
日本グランドロッジ傘下のフリーメイソンのメンバーは約1,500人と言われ、内、日本人はたったの250人程度である。
有名なメンバーとして挙げられるのは、内閣総理大臣を務めたことのある政治家の鳩山由紀夫氏。
「イエス!高須!」でお馴染み、美容整形外科の高須克弥氏。
歴史上の人物では、医師・細菌学者でロックフェラー医学研究所にて純粋培養を行った野口英世。
イギリス留学後、明治政府の初代内閣総理大臣務めた伊藤博文等が挙げられる。
<紙幣に隠された秘密>
先に挙げた2名の歴史的人物。
彼らは日本紙幣の肖像画にもなった人物としても非常に有名だが、他の肖像画になった人物も含め、皆フリーメイソンのメンバーであったとされている。
しかも、この紙幣を発行する日本銀行は、主要株主の日本国以外は全て非公開となっていて、このメンバー達がメイソンであり、紙幣の肖像画を決める権利があるとも言われている。
都市伝説界隈では有名な一説がある。
「一国の中央銀行を支配すればその国全体を支配できる。私に一国の通貨の発行権と管理権を与えよ。そうすれば、誰が法律を作ろうと、そんなことはどうでも良い。」
これを言ったとされるのが、金融の仕組みを作ったとも言われる、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド、ヨーロッパの財閥ロートシルト家の始祖。
また、「私の息子たちが望まなければ、戦争が起きることはありません。」
そう述べたのが、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの妻であり、国際銀行でヨーロッパを支配したと言われる、5人のロスチャイルド兄弟の母であるグートレ・シュナッパー。
これだけ聞くと、都市伝説の一つに聞こえかもしれないが、日本は第二次世界大戦敗北以降、アメリカの統治下と言っても過言ではない政治体制であったことは周知の事実。
そのアメリカの中央銀行である「FRB(Federal Reserve Bank)」の主要株主は、冒頭で挙げた、ロスチャイルド、ロックフェラー、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス等である。
その上で、私が何を言わんとしているのかは、説明するまでもないだろう。
<日本で最も有名なフリーメイソンの話>
日本のフリーメイソンと言えば、誰もが知る有名な話がある。
それが、薩長同盟を結成させた、討幕のきっかけを作ったとする坂本竜馬の話。
坂本竜馬は、長崎を訪れた香港を拠点とするイギリスの貿易商社、ジャーディン・マセソン商会のトーマス・ブレーク・グラバーに出会う。
グラバーは貿易拡大の為、坂本龍馬は明日の日本の為と、利害が一致。
討幕をもくろむ薩摩藩と長州藩に合流し、薩長同盟の仲介役を務め、明治天皇の後ろ盾を基に、艦船や武器を手に入れ大政奉還を果たす。
そこには、西郷隆盛、勝海舟、大久保利通、伊藤博文らがいた。
彼らを支えたグラバーは、明治維新以降の炭坑開発や三菱の事業拡大、キリンビールの前身であるジャパン・ブルワリーの設立など、日本産業界の発展に大きな力を発揮した人物である。
そしてまた、彼が務めていたジャーディン・マセソン商会の大株主はロスチャイルドであり、この会社の主たる収益源は、アヘンと武器の密売。
その資金から日本の産業革命が起き、大東亜戦争へと発展をしていったのである。
<日本の大陸侵略と第二次世界大戦の敗戦>
明治維新以降、日本は西洋文化を大いに取り入れ、産業革命による飛躍的な経済成長を遂げ、世界を驚かせる。
元を辿れば、その資金や技術はフリーメイソンメンバー達の影響下によるものだった訳だが、力をつけ勢いづいた日本はその手を大陸へと伸ばし、朝鮮半島の侵略、そして満州を傀儡国家として操り、更なる進出を目論むこととなる。
これをきっかけに、日本は世界を、いや、フリーメイソンを敵に回すこととなるのだ。
大航海時代から世界システムの確立の為、有色人種のアジア圏の侵略やアヘン戦争等を行い、それに纏わる投資を続けてきたフリーメイソンメンバー達。
それを日本が壊そうとしているのだ
その力は何処から手に入れたものなのか?自分たちが与えたものだろ?
日本は彼らの逆鱗に触れたとも言われている。
その結果が、皆さんもご存じ、原子力爆弾の実験と共に終わらされた、日本の悲惨な第二次世界大戦の終焉の時である。
<マッカーサーと日本の関係>
第二次世界大戦敗戦後の日本は、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の司令官であった、マッカーサーの指揮下に置かれる。
GHQは、自分たちの都合のいい日本を作る為に新しい憲法を作り始めるが、戦犯処刑で東条英機ら指導者を失った日本は足並みが揃わない。
新政府樹立には、日本をよく知る人間でなくてはならないということで、A戦犯者として捉えられていた、岸信介、児玉誉士夫、笹川良一、正力松太郎、緒方竹虎ら5名を、米国CIAのエージェントとして活動することを条件に不起訴釈放。
その後、岸信介は内閣総理大臣、児玉誉士夫は闇組織を動かすフィクサー、笹川良一は裏金を動かすフィクサー、正力松太郎は読売新聞社と日本テレビ開設、緒方竹虎は朝日新聞と言論統制をと、それぞれの立場で日本の政府、経済、メディアを上手に操ってきたのだ。
言うまでもないが、マッカーサーはフリーメイソンメンバーであり、フィリピンのグランドロッジ所属。
現日本のホワイト系フリーメイソンは、この流れの組織である。
<ホワイトメイソンの入会条件>
各団体やロッジによってルールが多少異なるが、入会自体の条件はそこまで厳しくはない。
一般的には、男性で他の会員の推薦があり、神の存在を信じていること。
また、高い道徳的品性を持ち、友愛の道を学び、フリーメイソンの古代の習わしと習慣に従うという誓いを立てること。
習わしには厳格な階級制度や、様々な儀式・儀礼などがあり、その過程で会の用語、儀礼、信条を学び、聖書信仰に基づいた儀式に携わらなくてはならない。
チャイニーズはこれと異なるが、それは改めて説明する。
<フリーメイソンのシンボルマーク>
フリーメイソンは様々なシンボルを採用しているが、その中でも代表的なものは定規とコンパス。
上向き三角を表すコンパスは「道徳」、下向き三角を示す定規は「真理」。
また、定規とコンパスが重なり形成する三角形の融合は、ユダヤのシンボルであるダビデの星を表し、男と女、陽と陰、天と地、精神と物質など世界の二元性の融和を意味すると言われている。
そして、中心にある万物を見通す叡智の目、「プロビデンスの目」。
これは、米国の1ドル紙幣にも描かれ、ドル市場の世界では、フリーメイソンが世界を支配していると言われる所以だが、この紙幣の発行はFRB。
FRBの主要株主は、先に説明したフリーメイソンのメンバー達である。
その彼らの目が常にある。これ以上の説明は不要だろう。
しかし、このシンボルマークも、実はチャイニーズ発祥なのであるが、それも後程説明しよう。
<フリーメイソンの影響力>
フリーメイソン憲法の表紙。フランス、パリにあるフリーメイソン博物館所蔵。(PHOTOGRAPH BY GODONG, UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES)
歴史上、フリーメイソンが世界の変革に大きな力を与えたことは間違いがない。
アメリカ建国は勿論、アヘン戦争、明治維新、そして我らチャイニーズフリーメイソンが大きく関わる辛亥革命と、東アジアの大革命。
これら全てにフリーメイソンは関与している。
この後、チャイニーズフリーメイソンの説明で、辛亥革命についても説明していくが、その裏には必ずフリーメイソンの存在があった。
1800年代中頃、当時、上海で最も力を持っていたのは、グラバーでも紹介したジャーデン・マゼソン商会。
彼らは、清王朝、中華民国、そして現在の中華人民共和国に至るまで、連綿と大きな利権や影響力を有しているが、その力を発揮できるのは、アヘン密貿易で得た利益によるもの。
アヘンの貿易を巡り、当時の中国を収めていた清朝と、ヨーロッパの間で戦争が勃発。
清朝が破れ、貿易や宗教を自由に出来る、開国を意味する天津条約と北京条約が締結された。
これによって、ジャーデン・マゼソン商会や上海銀行(HSBC)を立ち上げたサッスーン財閥などが一気に力をつけるのだ。
また、この開国で、米国大陸横断鉄道の鉄道建設労働者として中国人の米国移住が始まり、世界に華僑やチャイニーズフリーメイソンの文化が流れて行った。
そして、現代に語られるのチャイニーズフリーメイソンの物語が始まるのだ。